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2022/08/20 政治家対談Part. 2 奥田ふみよさん(後半)

今回は、8月20日に行った奥田ふみよさんとの対談の後半のレポートを紹介していきたいと思います。ぜひ最後まで目を通していただけると嬉しいです。


奥田さんのプロフィールに関しては前半の記事をご覧ください。




1 楽しみながら…


後半は、奥田さんからの私たちへの質問から始まりました。

  • 私たち高校生支部がどのようにして始まったのか。

  • Voice Up Japanはどのような団体なのか。

  • 奥田さんがお住まいの福岡県付近にVoice Up Japanメンバーはいるのか。

そういった質問に答えさせていただき、こちらとしてもVoice Up Japanでどのように過ごしてきたかを振り返ることができ、良い機会となりました。


「みんなで楽しみながら頑張っていきたいですね。」


そんなお言葉をもらい、自分たちもちょうど「メンバー全員が楽しめるような活動」がしたいと話していたところだったこともあり、とても嬉しかったです。



2 政治を身近なものだと認識してもらうために何ができるか


この質問は、若者の政治参加に関する質問です。この後にも政治参加に関する質問はしていますが、今回は身近なものだと認識してもらうために、私たち(VUJ高校生支部)や、自治体それぞれができることは何なのか、それについて聞いていきました。


「この政治活動は4月から始めたんですよ。

とにかく試行錯誤、切磋琢磨、トライ&エラーを繰り返しています。」


奥田さんの目的は、「政治は暮らしなんだ」ということをさまざまな人と共有すること。そのために、思いついたことはなんでもやっていると語っていました。


「政治って何?」

「私はこう思う。あなたは?」

「消費税って何?年金って何?」


全て、私たちの暮らしに直結することです。


政治を暮らしとして認識することが今の教育でしっかり行われているのか、奥田さんは疑問を抱いています。ただ年号を覚えて、憲法の条文を穴あき問題で解いて、それで憲法を実際に暮らしに直結させることがどれくらいできるのか。


考えることが一番の近道です。


だから、奥田さんは考えつくことはなんでもやって、政治を自分ごととしてもらうため、身近なものにしてもらうために活動してきました。校則に対しても、ルールに対しても、疑うことを知らなければいけないと奥田さんはいいます。


実は奥田さんは、校則に関する動画をTikTokにアップしています。

それを見た、選挙権のない多くの中高生から、千件をゆうにこえるDMが送られているといいます。そのDMによって、さまざまなことで悩んでいる中高生の相談に電話で一人一人対応もしているそうです。


政治に興味を持ってもらうために、それまでアプリすら持っていなかったTikTokをはじめ、応援コメントも増え始め、選挙期間中はどこにいっても特に子供、ティーンエイジャーからの声援がありました

その結果、奥田さんの獲得票の15%が若年層。これは、全国的に見てもかなり高い数値です。


「(やってくる)明日は自分の行動の結果にしかならないから、自分が思い付いたことをなんでもやることが大事だと思います。」


アイデアを出し合い、意見を交換して、いいと思ったら即行動。

そこから生まれるものが多くあると教えてくださいました。



3 奥田さんにとっての5年後は、どうなっているか


次のテーマで伺ったのは、5年後、何が変わっていると思うか、という話。

実は今からちょうど5年前の2017年、荻上チキさんなどが先頭に立ち「ブラック校則をなくそうプロジェクト」をはじめました。その運動が一番のきっかけとなり、この五年間理不尽な校則に対する運動も盛んになってきました。


それでは、今から5年後。何が変わっているのでしょうか。


奥田さんは、ふとしたことがきっかけで、ピアノ講師から政治家を目指し始めました。

ですが、国会議員という目標はあくまでも手段に過ぎません


本当の目的は、みんなと笑って暮らせる政治に変えること。


「子供を大切にする社会」という当たり前のスローガンを掲げた選挙期間でしたが、このスローガンは今後もなんら変わることはないといいます。一番弱い立場の人権が守られる社会でこそ、「みんなと笑って暮らす」ことが可能となります。


今の政治を、日本国憲法に則った政治にしていくこと。それが大切だとおっしゃっていました。

まだイメージではありますが、奥田さんは3年後の国政選挙(衆院選)に福岡県から出馬する予定で活動を行っています。5年後には衆議院議員になって、何よりも学校教育法の改正を目指していきたいとおっしゃっていました。


校則を全国一律で改正することなんかを目標に国会議員にならなくても…という意見もあるそうです。ですが、実際に国会で学校教育法は改定されています。政治が身近な暮らしに直結するという一つの例です。


「国会議員である前に1人の市民ということを忘れず、どのような立場にいても「市民政治」を意識しながら子供を筆頭とした弱い立場の人に寄り添っていきたい。」


「本当にさまざまな理由で苦しんでいる人がたくさんいて、そういう人たちが当たり前に国からの公的な補償や援助を受ける世界にコツコツ活動でもしていきたい。そして、みんなに笑ってもらいたい。」


そうおっしゃっていました。そのコツコツとした活動の中には、一人一人のDMへのお返事や、私たちからのインタビューのような機会も含まれているとおっしゃってくださいました。


4 私たち、若年層に求めていること


今は高校生支部のメンバーも「高校生」という立場にいますが、もう少しで選挙権も手に入ります。近い将来大人になって、今度は自分たちが社会に責任を持っていかなくてはいけない世代です。

そんな世代の私たち、高校生に何か求めることはあるかとお聞きしました。


子どもたちに願うことはないです。」


それが一言目でした。


「子供たちは好きなことをたくさんやってほしい。あれやりたい、これやりたいを思いっきりやってもらいたいんです。若い人たちに求めていることはありません。」


むしろ、若い人たちが笑ってくださる社会を一ミリでも残さなければいけないのは自分たちだと。

今のこの問題の多い社会に対して、大人自身が声を上げることが重要だと。不断の努力が必要だと。

そうおっしゃっていました。


選挙権を持っている大人たちの一部が、その社会を変えることを自分から放棄している事実があります。自分のその時の幸せのために選挙権を行使しないことは、そのまま他の人の命に直結するかもしれません。


若い世代にやりたいことをやってもらうためにも、大人は自分の義務と責任を果たさなければいけないとおっしゃっていました。

どんな意見でもそれをしっかりと表すことが、社会をもう少し暮らしやすくするためのたった一つの方法です。


奥田さんは、逆に私たちのような高校生の活動に関しても「(自分たちが)情けないと思う」とおっしゃっていました。大人がやるべきことを、変わらない社会を見かねて若い世代が自分の時間を使って活動していることに対して、おかしいと思ってくださっているそうです。


「ごめんなさい、としか言えないです。」


そう締め括ってくださいました。


私たちVoice Up Japan高校生支部も、この活動を楽しんでいることは間違いありませんが、「やらなくてもいい社会」が望ましいことに変わりはありません。色々なところで納得したお話でした。

日本国憲法は、戦争後の成り立ちからいっても、戦争、独裁や人権侵害を必ず起こさないために作られたものです。それなのに、今は学校の校則ですら人権侵害が起こっています。

それに対して意見を公表するのは限られた人たちのみということも、おかしいことなのではないか。そうおっしゃっていました。


以上、奥田さんとの対談内容でした。2回目の対談でしたが、また今までとは違った目線でのお話を聞くことができ、大変ありがたかったです。最後には、「これからも、もっと軽い形式でもおしゃべりができていければ嬉しいですね」という嬉しいお言葉をいただいてインタビュー終了となりました。


高校生支部はこれからもたくさんの政治家の方々と対談を行なっていきます。インスタグラムでは質問も募集中ですのでぜひ気軽にDMを送ってください!


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


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