2022/11/29 政治家対談Part. 3 むこう山じゅんさん(前半)
- 高校生支部 Voice Up Japan
- May 29, 2023
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こちらの記事では11月後半に行った自民党の向山淳さんとの対談をご紹介します。
向山淳さんってどんな方?
まずは向山さんのプロフィールをご紹介します。

向山さんは1983年生まれ、現在自民党に所属しています。かつては商社でネット事業やインフラ事業に携わり、ハーバード大学院にお子さんとともに留学しました。商社を退職された後、独立系のシンクタンクで政策提言などのご活動をされていました。
向山さんは商社にお勤めされていたものの、アメリカの大学院に留学されたり、政治家に転身されたりと、一つの枠に留まらないキャリアを歩まれています。何がきっかけでこのようなキャリアを選択されたのか聞いてみました。
1 向山さんの”今”につながる経験
国際的な環境で育った子どもの頃
向山さんはお父さまのお仕事の関係でペルー、アメリカ、アルゼンチンに2歳から4歳、そして小六から中三まで住んでいました。
特にアメリカの学校では「自己主張」が重要視され、手を上げないと価値がない、という考えの中勉強されていたそうです。
自己主張の過程でそもそも自分は誰なんだ、という問いに対し、日本人であることを感じることが多かったそう。
この頃から向山さんの中で、ぼんやりと日本のために働きたい、という思いが芽生えたそうです。
またアルゼンチンでも今の向山さんを形作る経験をされました。
向山さんがアルゼンチンにいた頃は国の半分以上の人が貧困状態に陥っており、経済が崩壊していました。
そのようなアルゼンチンの状況を目の当たりにして、日本という国がいかに世界の他の人々に経済的に信頼されているかということを感じたそうです。
就職
これらの経験を経て向山さんは日本の経済活動に貢献したいという志の下、商社に入社しました。
小学校の頃は日本製品に対して安心感を感じて、それは日本経済の強さの象徴だと感じていました。しかし、、向山さんが就職されたときは日本経済冬の時代、のちに「失われた30年」の始まりとも言われるような時代でした。
その時に「日本は文化的、また国際的な信頼と国力はあってもその潜在能力を生かしきれていないのではないか」という問題意識を持ったそうです。
政治の力を実感
日本の経済に対して問題意識を持った向山さんですが、それと同時に政治の力を感じたこともあったそう。
「年金積立金を運用するGPIFと呼ばれる行政法人の運用が保守的でなかなか評価されていませんでした。しかし、安倍政権がガバナンス・投資方針の見直しを進め、世界の変化を牽引する立場へと変貌を遂げたのです。」
と向山さんは言います。
これにより経済を牽引したり日々の生活を構成するのは民間だが基礎やそのステージを切り開くのは政治なのでは、という気づきと未来に投資する仕組みの必要性を感じたそうです。
2 ハーバード大学公共政策大学院への留学
最初のプロフィールで「子どもを連れてハーバード大学公共政策大学院に留学」という経歴に興味を抱いた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
向山さんのキャリアの中でも、大学院でどのようなことを学んでいたのか、またお子さんを連れた留学に踏み切ったきっかけやその影響についてフォーカスしてみました。
大学院の授業で学んだこと
向山さんは主に国際関係、公共経済、デジタル、の3つを学びに留学されました。
特に国際関係とデジタル化に関しては大国間の競争の中で日本がどのような位置を目指していくべきなのかをシミュレーションベースで学び、日本でいうところのデジタル庁の役割を果たす機関が各国でどのような取り組みを進めたのかを勉強されたそうです。
お子さんを連れた留学の背景、影響
向山さんは子ども・子育て政策をとても重要視されています。実際にお子さんを連れて大学院に留学されたことが現在の向山さんの考えにつながっているのか、伺ってみました。
向山さんは30代になり子どもを持つことを考え始めたそうですが、なかなか子どもを授からなかったため、それまで描いていた家庭像が壊れてしまったと語ります。そこで大学院への留学を決意しました。なんと合格通知が来たのと同時に妊娠がわかったそうです。
日本の未来の子供達のために、日本の社会のために学びたい、働きたいという気持ちに変わりはなかったものの、少し今後について悩んだそうです。しかし、どちらかを諦めるのは違うと思い、子供を連れた留学を決意しました。
留学を振り返って向山さんは
アメリカは日本と比べ子育てしながら勉強する環境は整っている。日本は子どもかキャリアを選ばせる社会と言われている、
と言いました。
アメリカでは子供を連れて大学院に通うことは珍しくなく、現に大学院には授乳室が設置されていたりと様々な配慮がなされていたそうです。
向山さんは、「どうして子どもか大学院か迷ったんだろうと思うくらいその二つを両立する道はあったんだ」、とその時気づいたとおっしゃいました。
子どもかキャリア、どちらかを選ばなければならない、という状況は日本の女性の生き方にも、そして少子高齢化という日本が抱える社会問題にも大きな影響を与えています。
向山さんは、日本の社会を変えるためには女性が生きやすい、より選択肢を持てる社会を作ることが必要で、その実現のためにはさらに日本の政治が変わる必要がある、と言います。
向山さんは大学院留学中に留学記「オムツと涙とハーバード」を執筆されていました。とても興味深い記事ばかりなので、ぜひこちらから読んでみてください!!↓
前半はここまでです!
後半では高校生支部の活動と絡めて若者と政治についてや向山さんの私たち高校生の世代に向けた力強いメッセージを紹介します!
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